住まいのコラム
「頭金=手付金?」資金計画で失敗しないために
2019年01月15日
家を買うお金の話になると、よく「頭金」という言葉ができてきます。
「契約前までに用意しておく現金」と大まかにとらえがちですが、
具体的にはどのように支払っていくものなのでしょうか?
たとえば、頭金が500万円だとします。
不動産の売買契約時、「手付金」を現金で支払います。
4,000万円の物件なら、手付金は200~400万円。
頭金500万円のうちの200万円をここで使い、残りは300万円。
ちょっと待って、打合せの際に「諸費用は物件価格の7%(約300万円)くらいで、通常は現金でご用意ください」と言われた気がする。
残り300万円で残額ゼロでも大丈夫??
ここで、取引全体の流れから確認してみます。頭金全体を口座残高として見てみましょう。
まず手付金は、頭金で払いますか?
これは、手付金は物件代金の一部なので、頭金で払いますが、ローンで借りることもありえます。
購入に必要な費用とは
「物件価格+諸費用(+リフォーム)」
であり、そのうちどこまで自己資金(=頭金)で払うかです。
≪購入費用≫
売買価格:4,000万円
諸費用300万円
リフォーム0円
≪契約条件≫
手付金200万円
≪資金調達方法≫
住宅ローン:3,900万円
自己資金:400万円(=口座残高400万円)
売買契約時に手付金200万円を売主に支払います。(口座残高は200万円)。
決済時に住宅ローン3,900万円が口座に入金され、その内3,800万円を売主に支払い、融資額の内100万円が残ります。
口座残高300万円に、この100万円を加算して残高は300万円となります。
一方、決済時に諸費用300万円も支払います。残高の300万円からそれを支払い、口座残高が0円になります。
これで、頭金400万円を使ったということになります。
もし手付金がこれより100万円以上高い金額になった場合、
契約時に仲介料を支払う場合は途中でパンクしてしまいます!
また、これでは手元にお金が残らないため、
引越し代や、新居で新たに購入する照明やカーテンなどがあっても
準備できなくなってしまいます。
諸経費にどこまで算定されているか、必ず確認してください!
資金計画を作成する際には、諸費用の項目ごとの金額に加えて、
どのタイミングでどの項目がいくら必要になるかも、
時系列に沿って考える必要があります。
特に、「中古住宅を買ってリフォーム」や「更地を買って新築」の場合、
全体としての金額は合っているはずなのに、途中でキャッシュフローが
ショートしてしまうようなことが起こらないよう注意しましょう。
資金計画でご不安、ご質問のあるときは、ご相談ください。
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