住まいのコラム
マンション価格高騰!「立地」を意識した不動産購入を!
2023年03月05日
さいたま市での不動産の売却・購入から居住後のアフターケア・リフォームまでワンストップのくさの工務店です。
マンション価格が高騰しています。2021年の新築平均はとうとうバブル期も超え、2022年も上昇基調は続いています。物価高騰の影響あり、また所得の伸び悩みなどで好景気とは思えませんが、ここまでマンション価格が高騰する理由を探りたいと思います。これからマンション購入を検討されている方は、ぜひ、参考にしていただければ幸いです。
■2021年の首都圏マンションの平均価格は6260万円となりました。
不動産経済研究所の発表によると、首都圏の新築マンション平均価格は2021年で6260万円となったようです。1990年のバブル期は6123万円でしたので、その平均価格を上回り、最高値を更新しました。また2022年上半期は6511万円と上昇が続いているようです。
全国ベースとなる国土交通省の不動産価格指数を確認すると、やはり足元のマンション価格は10年の水準に比べ8割前後も高くなっています。「最近は価格が上がってしまい・・・」と購入が出来ずにいる消費者も増えています。その最大の要因は住宅ローンの「低金利」が挙げられます。
■マンション平均価格の上昇は住宅ローンの「低金利」が影響している?!
マンションの購入時は住宅ローンを利用するのが一般的な流れとなります。その中で住宅ローンの「変動型」を選択する場合は、返済期間中に金利が変わる場合がありますが、現在は最低年0.3%程度となっており、元利均等方式で35年返済する場合は1億円のマンションなら毎月返済額は約25万円となります。しかし1990年代のバブル期は住宅ローン金利が約7%でしたので、同じ条件でみると毎月の負担は64万円弱となっていました。なんと、同じ1億円のマンションを購入した場合を比較しても、毎月の返済は約40万円も返済額に違いが生じます。
この住宅ローンの「低金利」が与える影響として、所得が増えていなくても毎月の返済金額は抑えられるため、高額物件を検討する人は増えるといった状況となります。つまり今の金利で「億ション」を買える人は、高金利のバブル期には4000万円台の物件にしか手が出なかったとも考えられます。
■時代と金利の違いで、同じ1億円のマンションも一般消費者が手にできる?!
実際、ここ数年の変動型金利の平均と、マンション価格(不動産価格指数)の推移を比べてみると、金利が下がるほど価格が上がるという図式がはっきり表れています。
しかし不動産全般を俯瞰すると、住宅はマンションだけではなく、戸建て住宅も存在します。その戸建住宅の価格を不動産価格指数でみてみると、10年に比べて直近は15%前後の上昇となっています。高騰とまではいかずとも、マンションに比べれば小幅な上昇といった印象です。新型コロナウイルス禍を機に広がった在宅勤務の影響から、マンションより広い戸建ての人気も上がっているはずであり、その価格差はどこから発生するのでしょうか?理由としては、マンションと比較して、戸建ての「立地」の違いが大きく影響すると考えます。マンションは駅近・利便の良い「立地」が好まれ、戸建て住宅は少し駅から離れても、閑静な住宅地が望まれるよう、そもそもの「立地」が異なります。
■これからの不動産購入は「立地」にこだわるべき?!
最近の住宅購入者はバブル期より「立地」に対する条件を重視する傾向があるようです。その条件は戸建てよりマンションの方が満たしやすい為、以前は都内で不動産購入が出来なかった方でも、住宅ローンの低金利の影響により今は可能なケースも多くあります。
バブル期は不動産の値上がり期待が地方や郊外でも大きく、鉄道の駅から離れた不便な住宅でも積極的に購入する人がいましたが、現在は東京都23区などの都心や、地方都市でも主要駅にごく近い立地にこだわる傾向が強まっています。
確かに駅前などの好立地に戸建ては簡単には建てられませんが、マンションは再開発などで都心部に立地する大型物件も目立ちます。最近では駅直結マンションが相場から見て、かなり高い値付けとなっていますが、飛ぶように売れています。特に新築は、そもそも建てられる場所がバブル期とは様変わりしている面もあり、マンション供給の『量』はバブル期なら神奈川や埼玉が中心でしたが、今は東京23区が最多となっています。
東京都心などでマンションを建てるには用地取得などにお金が掛かります。こうしたことから近年は次第に新築を分譲するマンション会社は大手中心に集約が進み、経営体力がある大手は、マンションを値下げして売り急ぐ必要は少ないので、高価格がより維持されやすくなる面があると言われています。また、2016年以降、首都圏で新築マンション戸数より、中古成約戸数が上回っており、消費者にとって中古住宅の不安感が払しょくされてきている事、そもそも良い「立地」の不動産は既に中古の不動産が立っている場所となりますので、様々な価値観も発生していると考えます。
「バブル超え」という一見すると景気の良い数字に感じますが、日本を取り巻く環境は様々な意見に分かれます。それを支える土台はバブル期とは異なる脆弱さも抱えている為、これから不動産購入をされる方は、多くの情報の中から色々な決断をしていく必要があります。
今後の参考にお役立て下さい。
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