住まいのコラム
マンション購入前に「大規模修繕」の予定期間を確認しましょう!
2022年12月19日
さいたま市での不動産の売却・購入から居住後のアフターケア・リフォームまでワンストップのくさの工務店です。
マンション購入後は「大規模修繕」に備えた積立金を行います。一般的な大規模修繕は12年程度で繰り返すのですが、18年周期などに間隔を延ばすマンションも増えています。この6年の違いが、長い目では大きな費用差になる事をご存知でしょうか?
■まずはマンション購入前に「大規模修繕」について把握をしていきましょう!
そもそも大規模修繕とは、どのようなマンションでも基本的に経年劣化はする為、特に外壁防水や補修を行い、住宅の基本性能を維持する為に実施される修繕とされています。
外壁工事は建物全体に仮設の足場をかけた大がかりなものとなるため、それに併せて他の部分も一緒に補修や工事を実施します。これが一般的な大規模修繕となります。その費用は昨今の人手不足などにより上昇が続いています。その大規模修繕費を抑えようと考え出されたのが12年毎の修繕期間ではなく、18年に延長しようというものです。
確かにこの6年の延長により、大手不動産事業者は相次ぎ「最長18年周期の修繕」提案に切り替えています。もっとも、基本的に自社系列の分譲マンションを長周期化の対象とする会社が多く、他社分譲の管理引き受けを行う東急コミュニティー社も、マンション管理受託が条件でこのような提案を実施されているようです。
■不動産購入後に大規模修繕の長周期化の検討をおススメします!
また、どのようなマンションも大規模修繕の長周期化が可能であり、適切な材料や工法を選び、大規模修繕の合間の中間補修もしっかり実施するなら問題は無いようです。勿論、長周期化で1回の修繕コストは上昇するのが一般的です。その理由としては長周期化する際は基本的に高い耐久性がある材料を使う事になり、外壁防水に使う「シーリング材」などが典型です。12年周期で使う材料より長持ちし、保証期間なども長いので高価格になります。しかし、12年から18年の大規模修繕の長周期化で1回の費用は10%程度上がるだけです。大規模修繕の周期が長くなる分、その合間に行う中間補修で行う項目も増え、その費用も加算されますが、12年毎に行うよりもコスト面では安く抑えられるケースが多いようです。
■マンション購入前に「大規模修繕」の長周期化のメリットを把握しましょう!
長周期化のメリットはマンションの規模によっても変わりますが、60年間の総費用が数億円変わるというケースもあり、多くの所有者が年金生活となり収入が減る時期まで見通すと、この差が老後生活に及ぼす影響は小さくありません。逆に12年周期では途中で積立金が不足し、高齢期に数十万円など多額の臨時徴収を迫られる可能性もある為、18年周期での大規模修繕が広がる理由も分かります。ちなみに、大規模修繕費用の約2割は足場のコストが占めていると言われています。足場をかける回数が減れば、当たり前ですがコストを圧縮する事に繋がります。野村不動産パートナーズや三井不動産レジデンシャルが一定条件を置いて行った試算でも、長周期化により60年間で総費用が14%程度削減できるとなっているようです。マンションの規模等によっての個別事情で削減額には差がありますが、長い目でみれば長周期化で総費用は減る例が多そうです。
いずれにせよ、このような長周期化でコストが抑えられることは、マンション住民にとってのメリットにもつながります。ぜひ、今後の参考にお役立て下さい。
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