住まいのコラム
住宅の省エネ対策に新補助制度を利用しませんか?!(3省合計予算: 2800億円)
2023年03月09日
さいたま市での不動産の売却・購入から居住後のアフターケア・リフォームまでワンストップのくさの工務店です。
■住宅省エネ化に向けた新たな補助制度がスタートします!
国土交通省、経済産業省、環境省の3省による、住宅省エネ化に向けた新たな補助制度が始まります。2022年10月、補正予算案が閣議決定し、家庭部門の省エネ推進・支援のための補助制度が盛り込まれました。その予算規模は3省合計で2800億円となります。この制度は、3省がワンストップで利用可能な補助制度になっているのが特徴であり、主な支援策は3つあります。
そもそも化石資源に乏しい日本は、貴重なエネルギーを大切に使うため、エネルギー消費効率の向上に努めてきました。そのような省エネ政策の根幹をなしているのが「省エネ法」です。省エネ法とは、正確には「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」といい、1979年に制定されました。その契機となったのは、1973年と1979年に起こった2回のオイルショックです。この時、石油の供給が止まるのではないかという恐れから、日本中が大混乱に陥りました。過去の映像を見て、トイレットペーパーを買い占める様子などが度々放映されていたりします。その教訓から、エネルギーの効率的な利用を促進する省エネ法が設けられたのです。省エネ法はその後、その時々の状況に応じて改正され、現在に続いています。
さて、再度、3省がワンストップで利用可能な補助制度に話を戻したいと思います。
事業名は異なりますが、補助内容が性能向上、住宅省エネ化に特化しています。まず経産省、環境省の「住宅の断熱性能向上のための先進的設備導入促進事業等」(予算1000億円)。この中では、高断熱窓(熱貫流率Uw値1.9以下)、建材トップランナー制度の2030年目標水準値を超えるものなど、一定基準を満たす断熱改修工事を支援する事になっています。補助率は2分の1相当で、1戸あたり最大200万円を交付するようです。
そもそも断熱性の低い住宅では、冬は表面温度が低くなります。その為、エアコンなどの暖房器具で空気の温度を高めても、冷たい床や壁が人の温度を奪ってしまい、満足な暖かさを得る事は出来ません。夏はその逆で、空気を冷やしても屋根や壁の表面温度が高い為、体の表面が冷えていても、体内に熱が溜まっているような不快な感覚が引き起こされます。それも窓などの開口部が一番の熱の通り道となりますので、その窓を改修する事で断熱効果も高まります。
■中古住宅を購入する際にも補助金利用を検討しませんか?!
最も予算が大きいのが、国交省の「こどもエコすまい支援事業」(予算1500億円)となります。新築、リフォーム別であり、リフォームは住宅の窓、壁等の断熱改修やエコ住宅設備設置などの省エネリフォームを行う場合、工事内容に応じて補助が出るようです。全世帯対象で、原則最大30万円を交付します。また、子育て世帯・若者夫婦世帯向けには上限を引き上げます。既存住宅購入を伴う場合は60万円(戸)、安心R住宅の購入を伴う場合は上限45万円(戸)となるようです。その為、これから不動産購入される方で、新築の値段が上がり過ぎてしまい、中古住宅を購入する方の場合は、このような補助制度の利用も検討してみても良いのではないでしょうか?
■給湯器の壊れやすい時期を外して、最新の高効率給湯器を設置しませんか?!
3つ目が経産省による「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」(予算300億円)です。これは高効率給湯器の設置が対象となり、家庭用燃料電池で15万円、ヒートポンプ給湯機、ハイブリッド給湯機で5万円が定額補助されます。給湯器が最も故障しやすい季節は『冬』を言われています。その故障の要因は主に次の3つです。
冬に給湯器が壊れる理由:要因① 給湯にかかる負荷の大きさ、要因②稼働率の高さ、要因③寒さと言われています。いずれにせよ、春先であったとしても、このような補助金を利用して最新の給湯器に変更される事も検討していただければ幸いです。
今後の参考にお役立て下さい。
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