住まいのコラム
価格交渉の現実的な落しどころ
2017年04月01日
皆さんこんにちは、橋本です♪
(公社)東日本不動産流通機構のホームページでは、毎月不動産取引価格に関する統計データが公開されています。その人にとっての家の買い時は家族構成や金利なども影響されるため、不動産相場が上昇している時に物件購入を検討しなければならない場合もあります。今回は相場が上昇傾向の場合の、価格交渉の現実的な落としどころの探り方をご説明いたします。
欲を出し過ぎずに、あの時買っておけば良かった…
過去の取引事例だけでは正しく判断できない場合があります。
物件価格の妥当性を検討する時に、相場が安定しているときには、過去の取引事例を確認して、「○年前の取引価格は㎡単価○万円、今はそれよりも〇年経過しているから、これくらいの価格が妥当だろう」というように簡単に判断ができますが、相場が上昇傾向の場合は正しく判断することができません。
不動産市場の相場を見るには、(公社)東日本不動産流通機構のホームページに掲載されている「季報MarketWatch」を利用します。季報MarketWatchには3年分の不動産市場の情報が掲載されています。バックナンバーも閲覧できるので、過去に遡って市況を把握することができます。特に上昇相場の時は、過去の取引事例だけにとらわれ過ぎると、どの物件も高く見えてしまい、一向に買うことができないという事態に陥ってしまいます。市況に合わせた妥当な価格で住まいを手に入れる為には、取引事例だけでなく市場の相場観を考慮して、現実的な落しどころを考える必要があるのです。
市況データを考慮して柔軟に現実的な交渉価格を探る
物件価格の妥当性を検証しようにも、直近の取引事例が数年前のものしかないという状況はよくあります。相場が上昇傾向の場合、そのまま古い事例の㎡単価を検討中の物件に当てはめると、現在の相場観から見れば当時の価格が随分安く(=検討中の物件が割高)見えてしまい、売主側と折り合いがつかない可能性が高いです。そこで、前述の市況データで取引年月から現在に至るまでの変動率を確認し、変動率を考慮した㎡単価を現在の相場にあった㎡単価と仮定して、現実的な交渉額を検討します。
もちろん「今は相場が上がっているから賃貸でしのぐ」と、買わないという選択もあります。しかし、資産の面で考えると、賃貸は賃料分を確実にロスする選択です。例えば家賃10万円の家に5年間住むと、賃料だけで600万円のマイナスです。相場の揺れ幅より賃料支出の方が大きい場合は「あの時買った方が得だった」という結果になりかねません。最適な住宅購入時期は価格だけでなく、家族構成や金利などにも影響されます。表面上の価格に惑わされず、市況に合せて柔軟に考えを整理することが大切です。
一方、住宅を購入するという選択は、買った時と同じような価格で売れるとすれば、住宅ローン返済の内、元金返済部分は貯蓄になったのと同義となります。この時にとても重要なのが「資産価値が目減りしにくい物件を選ぶ」という点です。
くさの工務店では、お客様担当のエージェントが、お客様の状況に合わせて資産価値が目減りしにくい物件探しのお手伝いをいたします。もちろん、価格の妥当性に関する情報提供も行いますので、まずはお気軽にご相談ください。
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