住まいのコラム
入居者・購入者に負担転嫁?!管理組合向けのマンション保険料の引き上げが続いています。
2016年05月19日
損害保険各社はマンション管理組合が共用部分の損害に備えて加入する保険のマンション保険料を相次いで引き上げしています。
昨年中に保険料を引き上げた損害保険ジャパン日本興亜などの上げ幅は2~6割程度になっているようです。
東京海上日動火災保険も4月から平均2割上がっています。引き上がる背景として、古い物件で水漏れが増え、保険金の支払額が膨らんでいることが影響しています。物件によっては入居者・住宅購入者の管理費に数百円以上転嫁される可能性もあり、実質管理費のアップにつながる場合もあります。
(新築マンション保険料は逆に約10%の割引が適用されている場合が多いようです。)
ちなみにこの引き上げのイメージは、東京や大阪にある築20年の50戸程度のマンションの場合、5年間のマンション保険料は130万円ぐらいでしたが、引き上げ後は178万円となります。過去に保険金を請求していないなどの条件を満たせば割引が適用でき、160万円まで圧縮できる場合があるそうです。その為、過去に保険使用の有無なども把握できると良いかもしれません。
国土交通省の調べによると全国にあるマンションのうち、築20年以上の物件は約5割を占めるようです。その為、老朽化でマンション保険料の支払いが増える場合もありますので、あまり古すぎる物件の購入時には過去に保険金を使った履歴があるかどうかも確認してください。
万が一の時の保険ですが、自分たちが購入するマンション専有部分の事だけに気を回すのではなく、管理組合等が対応している共有部分側の事も住宅購入時には気に留めて頂ければと思います。
- [前の記事] 中古建物の価格とは?
- [次の記事] 中古住宅の性能評価が大きく変わる!住宅性能を測る「ものさし」とは?