住まいのコラム
夢のマイホームは、本当に夢の中にしかない可能性があります...
2016年01月18日
理想に100%合致するお住まいは、中々見つかるものではありません。そもそも自治体が定めるルールによって建てられる建物の条件が地域によって定められているのです。特に戸建ての場合はエリアを選定するのにあたって用途地域を理解することが非常に重要なポイントになります。今回は用途地域とエリア選びについてご説明いたします。
まずは街づくりのルールを知る
自治体で街づくりをするにあたって、例えば、“駅前は大きな建物が建てられるように容積率の大きい商業地域にしよう”とか、
“ここには工場とそこに勤務する人が多少住むことができるよう準工業地域にしよう”とか、といった計画を立てます。
都市計画が無いと、大小の建物や商業、工業の建物が入り乱れてしまい、無秩序な街になってしまうからです。
ちなみに用途地域の分類の一つである、第一種低層住居専用地域(以下、一種低層)というのは、
建ぺい率・容積率共に数字が小さく設定され、大きな建物が建てられないルールとなっているため、
戸建てに適したエリアと言われています。
用途地域を地図上で色分けして見やすくしたものが、用途地域図や都市計画図といった名前で公開されています。
例えばとあるお客様が当初希望されていたエリアは、その多くの部分が線路に囲まれた内側のエリア(赤の点線エリア)でした。
このエリアには一種低層の地域が殆どないことが分かります。
つまり、このエリアにこだわる場合は、一種低層と比較して、多少窮屈な印象の家であることを許容しなければならないということになります。
このお客様にこの旨お伝えしたところ、比較的ゆったりとした雰囲気の家がご希望でしたので、一種低層が多い東所沢駅周辺も検討エリアに含めるということになりました。
このように用途地域を踏まえてエリアの選定を行わないと、存在し得ない幻の家を追いかけ続けることにもなりかねません。