住まいのコラム
木造住宅の耐震診断 ~耐力壁~
2017年12月22日
難しい分野であることは間違いないのですが、懲りずに第2段やります。
今回のテーマは耐力壁です。
前回記事 木造住宅の耐震診断 ~必要耐力と保有耐力~
前回の説明で保有耐力という説明をいたしました。
現地調査で壁の強さを確認して、全て合計したものが保有耐力です。
ここでいう強さを持つ壁を「耐力壁」と言います。
下図は壁の構造を表したものです。
単純に耐力壁といっても、柱を挟んで両側に面材が付きます。
また、壁の内部には部分的に筋交いと言われる構造材が設置されます。
1枚の耐力壁の評価は下記です。
<片側の面材の耐力>+<もう片方の面材の耐力>+<筋交いなど構造材の耐力>
各面材には耐力が下記のように設定されています。
例えばどちらの面材も石膏ボードで、3つ割り筋交いのある壁は、
<石膏ボード 1.1kN/m>+<石膏ボード 1.1kN/m>+<3つ割り筋交い 1.9kN/m>=<4.1kN/m>
という強さになります。
この壁の強さには、接合部の金物に応じた低減要素があるのですが、接合部のお話はまた後日となります。
耐震診断の現場では、各壁の面材の仕様を確認していくのが重要な作業となります。
耐震改修工事は弱い面材を強い面材に変更する工事となります。
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