目の前に何が建つのか、を予測する
「前建て不安」というのは、「将来、目の前に何が建つ可能性があるのか」を考え、好ましくないものが建つ可能性を予測することです。
例えば、建売住宅の南側が大きな野原になっていた場合、現状の眺望や日当たりは良好だが、「前建て不安は大きい」となります。
なぜなら、野原は未来永劫野原のまま放置される可能性は少ないからです。
遠からず何かが建設されるだろう。それが嫌だなと考えるわけです。
建設される「何か」が一戸建て住宅ならまだわるくありません。
しかし、工場や風俗系の店舗だったら、環境がわるくなります。
マンションも日陰を生むのであまり好ましくないと考えます。
では、「何が建つか」をどうやって予測するのか。
不動産のプロは「用途地域」と「容積率・建ぺい率」「高さ制限」などを頼りに予測を行います。
例えば、その野原が「第一種低層住居専用地域」に位置していれば、高さ10mまでの建物で工場や風俗系の店舗は建設できないので、嫌悪施設ができる可能性はまずありません。
つまり、「前建て不安が少ない」と判定できる。
ところが、野原が「工業地域」や「商業地域」であれば、工場や風俗系の施設ができる可能性があり、「前建て不安あり」と判定するわけです。
以上の判定を一般の方々が行うのはむずかしいですよね。
そこで、一戸建てを買うときは、前建て不安」に関して、きちんと質問しておくことが大切です。
「もし南側に新しい建物が建設されとしたら、どんな建物が建設可能か」
「その可能性はどれくらいあるのか」・・・などを質問して、答えに納得できれば購入すればいいのです。