住まいのコラム
見落としがちな表示変更登記
2020年09月13日
さいたま市南区、緑区、浦和区での土地探しから、居住後のアフターケア・リフォームまでワンストップのくさの工務店です。
販売チラシに記載してある「一部未登記」や「地目:山林」といったワードをご覧になったことはあるでしょうか。
物件選びの際にはあまり気にされる方も多くはないと思いますが、これらのワードは実際に物件購入手続きの段階になると、様々な問題が発生する場合があります。
◆一部未登記
これは、増築などをして、その面積が増えたことを登記していない、という状態を指します。
法律上は、建物の面積が増減した場合には、すぐに登記の面積も変更することが義務付けられています。
ところが、登記の変更をチェックする機関などがないため、たいてい登記されずに放置されてしまうのです。
◆地目:山林
地目とは、登記簿に記載された土地の種類を意味します。
建物が建築された土地は、「宅地」とされます。
ところが、建物建築以前に「山林」だった土地に建物を建てた後、登記の地目を変更せずに放置されることがあります。
こちらに関しても、その変更がされていないことを誰にも指摘されないまま、数十年が経過してしまっている、ということもあります。
これらの変更登記を「表示変更登記」と呼びますが、問題になるのは、この土地や建物を購入する際に融資を利用するケースです。
金融機関から住宅ローンなどの融資を受ける場合には、土地や建物の現況と、登記簿の記載が一致していることが条件とされます。
そのため、取引をする段階になって、慌てて表示変更登記をすることになるのです。
地目を「山林」から「宅地」に変更することに関しては、あまり大きな問題はありません。
一方で、建物の面積を変更する場合には、改めて図面を作成して増加した面積を計算したり、当時の工事会社との契約書が必要になったりと、色々と面倒なことが発生します。
また、工事から時間が経っていると、必要な書類を紛失しており手続きが進まないなどのケースもあります。
もし販売チラシにこうしたワードを発見した場合には、無事に変更登記が可能なのか、しっかりと確認するようにしましょう。
~人生に愛すべき住まいを。~
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