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住まいのコラム

台風と大雨の災害に備える

2022年09月21日

さいたま市での不動産の売却・購入から居住後のアフターケア・リフォームまでワンストップのくさの工務店です。

今年も台風シーズンがやってまいりました。台風の影響による大雨は、毎年各地に浸水や土砂災害の被害をもたらしています。河川の氾濫や土石流、崖崩れや地すべりなどが発生しやすくなり、人的被害のほか、住宅が損壊する被害も多く発生しています。日頃からどのような備えをしておくべきか、どのような防災意識を持つべきかをまとめてみました。

大雨で都市部でも浸水被害に

台風は、例年7月から10月にかけて日本に接近・上陸することが多く、大雨による様々な災害をもたらします。積乱雲が同じ場所で次々と発生・発達を繰り返すことにより起きる集中豪雨は、激しい雨が数時間にわたって降り続き、狭い地域に数百mmの総雨量となることがあります。

2019年10月の台風19号は、大型で強い勢力を保ったまま関東地方を通過し、各地で記録的な大雨をもたらしました。関東・東北地方を中心に計140箇所で堤防が決壊するなどの被害があり、河川の氾濫や崖崩れなどで、死者・行方不明者100名、住家の全半壊など27,684棟、住家浸水59,716棟の被害がありました。また、都市部でも電気や水道などのライフラインへの被害なども多く発生し、駅構内の冠水やマンションの浸水被害などがあったことは、まだ記憶に新しいのではないでしょうか。

最近は、狭い範囲で短時間に非常に激しく降る雨が頻発しており、都市部では、河川の急激な増水、住宅の浸水、道路のアンダーパスなどの地下空間が水没するといった被害も発生しています。コンクリートに覆われた都市部では、下水の処理量を超えた大量の雨水が地下街や低い地域に流れ込み、浸水を引き起こすことがあります。「都市部だからといって豪雨に強いわけではない」ということを認識し、必要な備えをしておかなければなりません。

台風や大雨の災害から身を守るには

台風の接近などの気象予報があったら、まずは自宅の災害への備えを確認しましょう。自宅が被災して避難することを想定し、非常時に持ち出すべき物をあらかじめリュックサックに詰めておき、いつでもすぐに持ち出せるように用意しておきます。具体的には、懐中電灯、携帯用ラジオ(乾電池)、救急薬品、衣類、非常用食品、携帯ボンベ式コンロ、貴重品があるとよいでしょう。

都道府県や国土交通省が公開しているハザードマップで、洪水・浸水や土砂災害のおそれのある危険箇所や避難場所を日頃からチェックし、避難場所までの道順などを自分の目で確認しておくことも大切です。

また、住宅の被害を最小限に食い止めるためにも、雨や風が強くなる前に家屋の補強などの必要な対策をしておきましょう。

〈雨や風が強くなる前にやるべきこと〉

家の外

○窓や雨戸はしっかりとカギをかけ、必要に応じて補強する

○側溝や排水口は掃除して水はけを良くしておく

○風で飛ばされそうな物は固定するか、家の中へ格納する

家の中

○飛散防止フィルムを窓ガラスに貼ったり、万一の飛来物の飛び込みに備えてカーテンやブラインドをおろしておく。

○断水に備えて飲料水を確保するほか、浴槽に水を張るなどして生活用水を確保する。

さて、こうした備えに加えて、大雨による浸水や土砂災害から身を守るには、「防災気象情報」への注意が必要です。テレビやラジオ、スマートフォンや携帯電話、パソコンなどで防災気象情報を確認しましょう。

防災気象情報とは、大雨警報や土砂災害警戒情報など、主に気象庁などが発表するもので、市町村等が避難情報の発令の判断を支援する役割と、住民が主体的に避難行動をとるための参考となる「状況情報」の役割があります。

防災気象情報をもとにした自治体が発令する避難情報(レベル3からレベル5)があり、両者を注視する必要があるわけです。

まず、雨が降り出したら、気象庁の早期注意情報や大雨注意報など、初期中期の防災気象情報に注意しましょう。さらに状況が深刻化しお住まいの地域に「大雨警報」が発表されたら、自治体からの「警戒レベル3高齢者避難」の発令に注意しなければなりません。この警戒レベルでは、高齢者等、避難に時間を要する人は危険な場所から避難する必要があります。

さらに「警戒レベル4避難指示」にエスカレートすると、対象地域の方は全員速やかに危険な場所から事前に確認した避難場所に避難することとなります。

この段階で避難しておく必要がありますが、何らかの事情で「警戒レベル5緊急安全確保」まで状況が悪化してしまうと、既に災害が発生しているか又は災害が発生直前であったり、確認できていないもののどこかで既に発生していてもおかしくない状況で、命が危険な状況であり、すでに、安全な避難が難しい状況です。土砂災害の多くは⽊造の1階で被災していますので、周囲の浸水などで避難場所への避難が困難な時は、近くの頑丈な建物の2階以上や、家の中でより安全な場所(崖から離れた部屋や2階など)に移動しましょう。

土砂災害警戒情報等が発表されていなくても、下記のような前兆現象が見られた場合には、ただちに避難し、自治体に連絡をしましょう。

〈身近な土砂災害の前兆現象〉

○崖や地面にひび割れができる、崖や斜面から水が湧き出る

○井戸や川の水が濁る、湧き水が止まる、濁る

○小石がバラバラと落ちてくる、地鳴り・山鳴りがする

○降雨が続くのに川の水位が下がる

○樹木が傾く、立ち木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえる

リスクケアには、注意が大切

台風などの大雨による浸水や土砂災害が毎年起きており、人的被害のほか、住宅が損壊する被害が多く発生しています。都市部でも浸水被害があり、地域によっては十分に注意しなければなりません。自然災害に対する防災は、危険箇所や避難場所などを日頃からハザードマップで確認しておくことが大切です。しかし、大きな自然災害となると住宅被害を防ぎきれないかもしれません。万が一の「備え」もこの機会に見直してみてはいかがでしょうか。

 

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