住まいのコラム
空き家問題を考える③
2015年03月21日
こんにちは、草野です。
さて、前回は空家が増える要因につてお話ししましたが、今回は自治体の対策についてです。
空家問題に対し、最初に制定された条例が2010年に所沢市が施行した「所沢市空家等の適正管理に関する条例」です。
この条例以前は担当部署が明確でないこと、所有者への指導に法的根拠がないことがネックとなり、行政として苦情に打つ手がないという状況が続いていました。
しかし、所沢市では危機管理課防犯対策室を担当とし、条例を制定することで、勧告に従わない場合には氏名を公表、最終的には警察等に依頼、撤去も行えるという、対処の方等を示したのです。
その結果、所沢市ではそれまで年間数件程度だった自主的な空家の撤去が10件以上に増加し、条例制定に効果があることが証明されました。
この条例がきっかけとなり、全国で空家対策条例の制定が相次いだ。現在の全国の1700余市町村のうち、単独の空家条例があるのは200近く、そのうちの40ほどがここ2年半ほどで制定されており、北は北海道滝川市から南は鹿児島県鹿屋市まで、首都圏では埼玉県ふじみ野市、同川島町、上里町、千葉県松戸市、柏市、流山市、市川市などなど、条例制定ラッシュと言えるほどです。
次回は条例の中でも注目すべき条例のお話しです。
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